スローフードへの取り組み
近年、日本でも注目されてきている『スローフード』ですが、秋田スローフード協会の発足が決定し秋田でもスローフード運動が開始されます。
私自身も非力ながら協力させて頂く事になりました。豆からみるスローフードについて、関連記事と秋田スローフード協会の活動を交えながらご紹介して行きたいと思っております。
1.スローフードとは
☆スローフードとは・・・
1.消えてゆく恐れのある伝統的な食材や料理、質の良い食品を守る
2.質の良い素材を提供する小生産者を守る
3.子供たちを含め、消費者に味の教育を進める
という3つの指針を掲げ、1986年にイタリアのブラ(BRA)という田舎町からスタートしたN.P.O(特定非営利運動)運動です。
2.豆から見るスローフード
『豆事情からみた世界の食卓』
豆は大昔から米や麦などの穀類と共に一般食品では足りない栄養を補完し、人々の栄養とバランスを確保する重要な役割を果たしてきました。
現在でもアフリカ周辺は肉類不足からタンパク質・ビタミン・ミネラルを摂取するために豆と穀類を補充していますが未だ満足できる栄養バランスは確保されていません。
一方、アメリカや日本をはじめとする先進国では肉類の過剰摂取と穀物全体の摂取不足から生活習慣病の増加に悩まされています。
(結論)
豊かな食文化が招いた現実を直視して自分の健康を見直すために、多忙な生活の中に少しでもスローライフ的な時間を設けて欲しいと思います。(H15.3.10)
『日本の食生活』
昭和55年に農政審議会では「日本型食生活」は当時の日本人の栄養バランスが世界的にも理想であることを認め、バランスのとれた食事形態を今後も続けることを提言しています。
しかしながら高度経済成長により生活が便利になるのと比例して、栄養バランスは悪化していきます。
1950年代から1960年代の「米・豆・魚・芋」で構成されていた食文化は崩壊し、「肉・牛乳・乳製品」などの畜産物食品が増加しているのが現状です。
農業主体から工業化が進み、食においては流通改革も起こり、今後ますます食文化の多様化が進むことでしょう。
(結論)
新しい食文化を吸収するのが悪いのではなく、他国の文化を認めつつ今まで培ってきた日本独自の食文化を見直し、食卓に昔ながらの食品を取り入れることが栄養バランスを保ち体質改善に繋がると考えられます。(H15.3.27)
『豆を通した食生活のあり方』
国連食糧農業機関ではアフリカ周辺のタンパク質不足を改善するため、豆の摂取を勧めています。また、アメリカでは肉を減らして大豆などの豆類を摂取することを勧めています。同時に穀物と豆を主体としたインドの食事を栄養的に優れていると評価しています。
栄養が足りない地域も過剰な地域も食生活改善のキーワードは「豆」です。
日本でも食生活の変化などから、糖尿病や心筋梗塞などの欧米型疾患が成人から若者まで増加してきています。このため若いうちからの食生活改善などにより、健康で長生きできる体を作っていけるよう、国で力を入れているのが「生活習慣病対策」です。この内容は適度な運動や禁煙を勧めていますが、主要な部分は食生活改善についての勧めです。
(結論)
食物繊維やカルシウム、野菜の摂取を勧めるとともに減塩や脂肪を減らすことがポイントになると言えましょう。2000年代の新しい日本型食生活をテーマに掲げ、豆を一般的な食材として見直す必要があると提言します。(H15.4.15)
『豆についての総括』
世界各地では豆料理は極めてポピュラーとなってきていますが、日本ではお赤飯・豆腐など小豆・大豆製品を除いてはまだ馴染みが薄いように思われます。
健康志向の現代、料理の中に豆を入れていくことは時代の先端を考慮した動きと言えるでしょう。
ますます便利で物資が有り余る時代になると思われますが、次世代の若者や子供が安心して食べられる栄養価の高い食品として「豆」は重要な機能を果たす・・・と希望も含めて締めくくります。
皆様からのご意見・ご感想をお待ちしております。(H15.5.12)
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